神話とか、古代史とか。

日本をはじめあちこちの神話や古代史、古代文化について、考えたこと、わかったこと、考えたけどわからないことなど。

2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

アーサーの呪い

その昔、『アーサー王の死』という本を読んだことがある。トマス=マロリーが15世紀に書いた本で、数ある「アーサー王伝説まとめ本」の中でも、集大成と言われてるらしい。 でもこの『アーサー王の死』というタイトルは、もうちょっとどうにかならなかったも…

謎の「養布神社」

谷川健一『白鳥伝説』(集英社)234ページによれば、兵庫県養父郡養父村の「大上川養布神社」に、「降り鐘」というのが祀られてる。物部川から石をとり出して、このお宝を乗せとくと、必ず雨が降るのだという。降り鐘と言ってもお寺の鐘ではなく、弥生時代(…

釣手土器の話 35 (終) - 文様は読める

釣手土器について、語りたいことは語り終えたので、今回でひとまず終わりである。最初から(途中からでも)最後まで目を通してくれた人がいるのかどうかわからないが、もしいたとしたら感謝に堪えない。 ちょいちょい脱線もしたが、このシリーズ(?)の眼目…

「比較民俗学会」の大会に出てきた

論文を載せてくれる(数少ない)学会――比較民俗学会の大会(11月4~5日)に参加し、発表もしてきた。 http://norinagakinenkan.com/whats/hikaku2017.html 特にとちりもせずしゃべれたのはいいが、発表の後会場が、「きょと~ん」な空気になったのはなぜだ。…

釣手土器の話 34 - 2つの「ホト」の釣手土器

第32回で、「3面(裏が双面)の釣手土器」(図1)と富士の噴火には、関係があるんじゃないか、的なことを書いた。火口も女性器も、古い言葉では「ホト」という。火口=性器なら、複数の火口から火を噴く富士は、女神が増殖したように見えたかもしれないとい…