2019-01-01から1年間の記事一覧
12月8日(日)、比較民俗学会の大会で発表することになっている。タイトルは、「ケンムン・山幸・ガンダルヴァ」。去年と同じく、愛知大学の名古屋キャンパスでやるそうだ。 街中へ出るのも久々で、特に意味もなく緊張する。
前回、「イースター島(ラパヌイ)の長耳風習は、南米から伝わったわけじゃなさそうだ」 という話をした。もちろんそういう趣旨だから、イースター島と南米文化が中心で、その他は簡単に触れただけだ。今回は長耳風習そのものについて、もう少し深く考えてみ…
図1 モアイの耳*1 モアイと言えば、耳が長いことで知られている(図1)。顔が長いから、その分耳も長くなったのかと思えば、そうでもないらしい。イースター島(ラパヌイ)には実際に、耳たぶを長く伸ばした人々がいた(図2)。 図2 耳の長い男女*2 図3 ホッ…
前回、「ポリネシア(南太平洋)のモアイやティキ像のルーツは、ティワナクに代表される南米古代文化にあるのだろう」 というヘイエルダールの仮説を紹介した。たしかに、ティキと南米のウィラコチャ像などはそこそこ似ているし(図1~3)、ウィラコチャの別…
イースター島(ラパヌイ)のモアイ像は、南太平洋(ポリネシア)に広く分布する「ティキ」という祖先像(図1)の一種だろう、という話は第14回で書いた。このティキ、またはモアイについて、「南アメリカの古代文化にルーツがあるのでは?」という説が結構、…
「モアイを掘り下げてみる」シリーズの3回目は、「③ 戦争はあったの、なかったの?」だ。第14回で書いた通り、伝説によればイースター島(ラパヌイ)では、かつて大きな戦争があった。1722年まではアフ(台座)に立ってたモアイ像もこの戦争で、すべて倒され…
「① モアイは最初からでかかったのか?」「② そもそもモアイは、なぜ巨大化した?」「③ 戦争はあったの、なかったの?」のうち、①の話は前回で終わった。今回は②、モアイが巨大化した理由について考えてみよう。 前回の内容を踏まえて、まず1つ考えられるの…
前回は「モアイ・基礎知識編」的なもので、実はここからが本番だ。前の記事も結構長かったが、何しろモアイは謎が深いので、語りたいことはまだまだある。主なテーマは、「① モアイは最初からでかかったのか?」「② そもそもモアイは、なぜ巨大化した?」「③…
「2017年以降の論文」に、「綏靖型暴君伝説の展開」というのを新たに追加しておいた。ちなみに「綏靖」は、「すいぜい」と読む。「人喰い天皇を岩屋に閉じ込めて、片づけちゃいました」 という話がいくつかあって、そのルーツについて考えたものだ。いつも同…
4月28日(日)、「説話・伝承学会」の春季大会で発表する予定になってる。場所は中京大学名古屋キャンパスで、お題は「樹上の人物が水に映る」。 熱田神宮の近くに泊まる予定だが、見物する暇はなさそうだ。
イースター島(ラパヌイ国立公園)については第2回でもとり上げたが、ごく簡単に紹介しただけだ。今回は特にモアイ(図1)について、もうちょっと掘り下げてみたいという気がする。 図1 モアイ*1 ただ何しろモアイと言えば、「石でできた謎」と言ってもいい…
「世界の七不思議」の選定は前回で終わってるから、ここからは補足の話である。今回は、ヨーロッパ(など)の巨石文化が、ときどき「巨石文明」とも呼ばれる件について。 図1 ストーンヘンジ*1 このブログでは、ストーンヘンジ(図1。第2回参照)などのヨー…
ツイッターなどにも書いたが(ここ参照)、メスカルティタン*1(図1)の存在は、TBS「浪漫紀行・地球の贈り物」という番組(1994年8月31日放送分)で知った。これを調べていてわかったが、1990年代のTV番組は、ネット検索じゃあまり見つからない。現在継続中…
クラスAからCまでの「七不思議」候補をおさらいしておくと、こんな感じである(↓)。 A. 第2~3回① ナスカの地上絵(ペルー)② イースター島(チリ)③ マチュピチュ(ペルー)④ ストーンヘンジ(イギリス)⑤ ギザのピラミッド(エジプト)⑥ ボロブドゥール(…
「世界の七不思議」候補のうち、クラスC*1の紹介もこれで終わりである。最後は「⑨メスカルティタン(メキシコ)」と「⑩グラストンベリ=トール(イギリス)」の話。 ⑨ メスカルティタン(メキシコ) 画像URL謎度: ☆☆☆☆☆びっくり度: ☆☆☆☆☆古さ: ?知名度:…
「世界の七不思議」候補のうち、クラスC*1の紹介もこれで4回目だ。今回は「⑦オルメカの巨石人頭像(メキシコ)」と、「⑧飛鳥の石造物(日本)」を紹介する。 ⑦ オルメカの巨石人頭像(メキシコ) 画像URL謎度: ☆☆☆☆☆びっくり度: ☆☆☆☆☆古さ: ☆☆☆☆知名度: …