2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧
釣手土器のデザインはだいたいにおいて、顔面把手(付土器)をリスペクト(?)していることが多い。第4回以来、しつこく書いてきたことだが、改めておさらいしておこう。 まず曽利遺跡の釣手土器(図1右)は、御所前顔面把手付土器(同左)の「胎児」の顔の…
図1 穴場出土*1 穴場遺跡の釣手土器はその背面(窓が複数ある方。図1)に、「目ばかりの顔」を2つ並べている。ここまでは、前回書いた通りである。これに似たような例としては、藤内遺跡(長野県富士見町)や東吹上遺跡(群馬県高崎市)出土の釣手土器がある…
この2回ほど脱線したが、ここで釣手土器背面の話に戻ろう。 第6~10回で、釣手土器の背面が(多くの場合)顔なんだろうな、と思わせる状況証拠をいくつか挙げてきた。自分的にダメ押しと言うか、とっておきの証拠として推したいのは、穴場遺跡(長野県諏訪市…
前回とり上げた3つの顔面把手の中でも、二宮森腰遺跡のもの(図1)は一風変わっている。 図1 二宮森腰出土*1 表が丹下左膳状態*2なのもアレだが、裏側の顔(?)は両目が渦巻きで、「目を回した人」の古典的表現のようだ。 これとほぼ同じデザインは、花上寺…
第8回で、顔面把手の裏側が「目ばかりの顔」になってる例として、南養寺や御所前のものを挙げた。一応写真も貼っておこう(図1)。 図1 左:南養寺出土/右:御所前出土*1 でももちろん、裏に顔らしきものをもつ顔面把手は、この2つだけではないのである。釣…